RとBioconductor本のススメ

2008.10.31

Bioconductor Case Studies (Use R!) RとBioconductorのための本が最近いろいろでているのでまとめてみます。まずは、僕も訳者の一人であるRとBioconductorを用いたバイオインフォマティクス(原題:Bioinformatics And Computational Biology Solutions Using R And Bioconductor)。これはBioconductorの作者らによる解説本の決定版で、かなり詳細に理論的背景の説明から具体的なコードまでカバーしているものです。ただし、R自体に関する知識は前提とされますし、理論の説明もコードの説明もやや端折っているところがあり、中級者をターゲットにしています。素人にはそういう意味でお勧めできませんが、多少はRとBioconductorを使って研究をしたことがある研究者には必須の書であると言えると思います。訳書は原著より安かったりするので、非常にお買い得でもあります。

最近同じ著者らによって、同じくシュプリンガーから同じ感じの見た目(ただしこちらはペーパーバック)ででたのがBioconductor Case Studiesです。この分野の人に一言でわかりやすく言うならば、"Bioinformatics And Computational Biology Solutions Using R And Bioconductor"はO'ReillyのプログラミングPerlで、こちらはPerlクックブックのようなもので、理論の説明などは少なく、むしろ目的毎にそれをどう書くか、という点に重点がおかれています。よって、本書の大半はBioconductorのコードによって占められており、個人的には実際に研究しながら必要になるのは前著よりも本書の方だと思いました。というわけで僕的には翻訳チーム招集フラグが立ちましたよ>二階堂さん(笑)

ちなみにもっと初心者向けの本としては、樋口さんの統計解析環境Rによるバイオインフォマティクスデータ解析がお勧めです。何かしらのプログラミング言語は触ったことがある方が良いですが、そういう人にはすぐに入り込めるようなRの説明から、統計解析及び遺伝子発現解析のパッケージと使い方を比較的簡潔に解説してくれています。ちなみに最近でた洋書のR Programming for Bioinformaticsは、データや例はバイオなのですが、基本的にはプログラミング言語としてのRに関する詳細な入門・手引書になっています。データをどうパースするか、どうオブジェクト指向プログラミングをするか、どのように他の言語と組み合わせるか、などがメインテーマになっています。

RでもBioconductorでもないですが、書籍繋がりでは、倉田先生と宮野先生によるUri Alonの去年出た本の訳書、システム生物学入門、翻訳版がこんなに早くでると思っていなかったので驚きました。遺伝子発現のモデリングだったり、Uri Alonの研究に関連あることをやっている人にはかなりいいのではないかと思います。

MajiでKoiする5秒前

by 広末涼子

2008.10.22

MK5、ラジオで超久しぶりに聴いてなんだか懐かしかった。

さて、G7後のイギリスを始めとするヨーロッパの迅速な(ただし使える強いカードはほぼ出し切った)対応によって、日銀はリーマン破綻以降累計30兆円を超える19営業日連続で行っていた資金供給をやめ、15日には逆に吸収にまわった。一見それで先週は株式市場は落ち着きを取り戻したかのように見えた。しかし、株式市場はこんな感じで操作しやすいものだ。結果として株式市場に買いの揺り戻しがあるのと同時に為替で(対円といよりも対ドルで)ユーロが下がりはじめて、好調だったGlobex先物価格も昨日になって落ち、また株価が下がった。またこれもキャリートレードの影響がでかい。さらに、G7以降の短期買い戻しは安い株価と比較高めの外貨で日本株を買っていて、これを比較高めの株価で比較安めの円売り外貨買いに組み合わせると含み益がかなり上乗せされる。実際これから4-9月期決算だったり円高による第4四半期の見通しがでてくるにつれて日本株自体は下がるだろうし、パキスタン通貨危機のIMFによる救済だったり、相変わらず損失の総額が不透明なヨーロッパの不安要素で年末までに緩やかにユーロと株価は下がり続けるだろう。27日にアイスランドのサムライ債がデフォルトする可能性が高く、この爆弾が爆発すれば、ユーロだけでなく日本企業にも影響がある。ユーロ120円、日経平均8500円割れくらいまでは年末までに落ち込んでも全く驚かない。アメリカでもレイオフが次々に進められているし、大統領選があって読みにくいが(オバマ暗殺や前回の大統領選の時のような投票の不正がありそうで怖い)これから下がり調子であることは間違いないだろう。本格的に上げに変われるとすれば、早くて来年の夏といったところか。

6兆円の債務超過を持つGMの動きも今月中に決まるので面白い要素だ。同じく破綻寸前のクライスラーと合併、という自滅への道に進んでいるところだが、仮にそれで企業として存続が可能になったとしてもクライスラーと被るラインナップは無くすことになるだろうし、結果として数万人単位でレイオフが実行され、工場も多くが閉鎖されることになるだろう。こうなるとアメリカの実体経済への影響が避けられない。逆にこれをチャンスとみて日産・ルノー連合がクライスラー株の取得を打診しており、実現すればアジア・ヨーロッパ・アメリカに跨がる巨大自動車連合ができあがるわけだが、そうなるとGMの破綻が現実的になってしまう。

ヨーロッパの中ではフランスとドイツのリーダーシップ争いが(表面上協調しているようで)悪化しているように見えるし、近場では韓国ウォンがかなり危ない。(逆に年末韓国行きたいなぁ^^;)

そんな中、日本は天皇即位20年の来年11月12日を休日にするとか、高速道路の値下げとか、2兆円の定額減税とか、選挙対策に大わらわ。なんか、クソ頭悪い救いようがない奴らだと思うけど、どうせまたこれに騙される国民、多いんだろうなぁ。資本主義も民主主義も、結局国民の教育レベルがある程度高くないと機能しない。そして、まだ現段階の人類には難しいんだよね。

査読をちゃんと引き受けて期限内に返していたらどうやらいいレビューワだと思われたらしく、2つのジャーナルから毎月かならず1個ずつ、それ以外のジャーナルから単発でいくつかくるようになって、Revise後のチェックを含めると毎週査読の期限がくる、、、。そろそろキャパ一杯な感じ。

Mashup Awards 4th Google賞受賞!

2008.10.19

学生の玉木君、河野君、木戸君、池上君、小川君と開発しているズーマブルなインタフェースを備えたゲノムビューワ、GenomeProjector(アプリケーションへの直リンクはこちら)がMashup Awards 4thにてGoogle賞を受賞いたしました!

Ext-JSによるインタフェースやGoogle Maps APIの使用など、インタフェースには画期的な部分があると自負していますが、完全にバイオ向けのある意味一般向けではないウェブアプリケーションが受賞できたことを大変有り難く思っております。このプロジェクトは学生の貢献が非常に大きいものなので、彼らの努力が評価されたことも嬉しく思います。

さて、これを励みにさらに頑張っていこうか:)

Prokofiev: Piano Concerto No.2 in G Minor

by Yundi Li, Seiji Ozawa, and Berliner Philharmoniker

2008.10.12

Quartz Composer Book ―クォーツ コンポーザー ブック― 未来派図画工作さんQuartz Composer Bookを早速手にしてみたが、非常に上質な写真集のような書装。内容は、Quartz Composerの教科書というよりは、未来派図画工作さんがウェブで公開しているいくつかのコンポジションの作り方をある程度詳細に解説しているもの。結局Quartz Composerに一番重要なのはインスピレーションなので、このようにインスピレーションを掻き立てるコンポジションを紹介して、そのテクニックを見せてくれる方法は秀逸だと思う。この手の本にしては若干高いかもしれないが、その分妥協はない。しかし、(Leopardでも大方問題なく動くと思うが、)全ての例がTigerのQuartz Composerなのがちょっと残念。

相方と蒟蒻畑発売中止のニュースについて話していて、書いておく価値があると思ったからひとこと。まず、蒟蒻畑を凍らして一歳児に与えようとする保護者が完全に間違っている。子供を亡くした祖母に鞭打つのは気が引けるが、他人の子に同様に凍らした蒟蒻畑を与えて窒息死させた場合、殺人罪に問われても不思議ではないので、保護者だとしてもその例外ではないケースじゃないだろうか。

この件はいろいろおかしいのだけれど、まずは純粋に統計から見て行こう。こんにゃくゼリー関連の死亡件数は過去13年間全部で17件。うち、マンナンライフの蒟蒻畑によるものが3件。こんにゃくゼリー市場におけるマンナンライフのシェアは実に6割。マンナンライフは窒息事故を防ぐために警告表示がある他、ハート形をしたゼリーで詰まってしまった場合にもすき間ができるように工夫されている。凍らせてしまうとその意味がなくなるわけではあるが、圧倒的に他社製品の方が事故率は高い。にもかかわらず、今回はマンナンライフだけが槍玉にあげられている。

次に、小児による気管内異物による窒息死のほとんどはピーナッツなどの豆類によるものであり、このグラフだけだと正確な数字はわからないが、少なくともこんにゃくゼリーの数十倍の被害が毎年でていることになる。ピーナッツや枝豆などを規制するという話は聞いたことがない。ちなみに小児による誤飲事故は圧倒的にタバコが多く、この件数も蒟蒻畑と比較にならないがJTを規制するという話は聞かない。また、年間の全人口における食品による窒息死の件数は約400件であり、その内訳をみると、餅、パン、米などが当然ながら上位ほとんどを占めている。さらに言えば、こんにゃくゼリー以外の普通のカップ入りゼリーも、数だけ見ると蒟蒻畑よりも死亡率が高い。

まぁこういう話になると必ず出さざるを得ないわけだが、年間1万人を殺すシステムである自動車産業への規制も聞かない。また、年間1万人ほど自殺者を増やした小泉政権に懲役100万年の判決が下った(一人に対し20年*5年と判断。死刑は反対です)という話も聞かない。さらに、これから世界中で(すでに増えているらしいが)自殺するものや生活苦になる人たちへの罪としてアメリカでマネーゲームをやっていた人たちにそれぞれ数十年の懲役が科せられる、という話も聞かない。

じゃあなぜここで蒟蒻畑か。それは、JTや自動車産業のように力を持っていない弱者で、担ぎ上げるいい例だったから。麻生内閣は、9月29日に臨時国会で消費者庁を作る法案を提出。麻生内閣ではこの長官にすることを視野に入れて「アイドル議院」の野田聖子を消費者行政推進担当相にしており、選挙前に仕事をアピールする上で野田聖子が迅速に行動を動かし、新しく麻生政権が作る消費者庁が手柄をとるように仕向けたかった。国民生活センターによる今回の小児死亡の発表が9月30日。タイミングが良すぎると思うのは邪推だろうか。

本来、こういうおかしなことがあっても、三権分立によってチェックが入り正されるはずなのだ。だが、日本は行政(内閣)が立法府(議会)の与党から選ばれる仕組みで、与党もほぼ民主党だけになってしまい、民主党は早く選挙をしたいからここで野田聖子及び彼女を任命した麻生総理の責任を追求しない。司法は小泉元首相が靖国違憲判決がでても無視し続けたし、もやは三権分立が日本では成り立っていない。はっきりいって今はもう民主主義国家ではないのだ。さらに、「第四権力」としてのマスコミは今回の金融危機も政治も蒟蒻畑の件もまともに報道しない。今のマスコミはもはやただの煽動道具だ。繰り返すが、現在政治で起きていることは小泉劇場の郵政解散後総選挙の結果である。当時小泉を翼賛して自民党に投票しておきながら今は自分は関係ないとばかりに現政権を批判している人がいるが、そんなことは許されない。少なくとも自分が投票した責任の重さは認識した上でそういう発言をしてもらいたい。

Mozart: Le Nozze di Figaro - Overture

by Carlo Maria Giulini and Philharmonia Orchestra of London

2008.10.10

さて、リーマンCDS支払い総額が確定した。思ったよりも予想を下回らなかったリーマン債権額により、CDS保険金支払いの総額は36兆円。額面だけ見るととんでもないが、そもそもリーマンを破綻させる前にFRBはリーマン関連CDSを相殺させるように分配させようとしていたので、実際に各社の損失が確定する時には総額はもっと小さくなっているはず。とはいえ、少なくなってもこの金額だ。株式市場から思いっきり現金を引き上げているけれど(空売り禁止解除はいろいろ邪推されているけれど、このオークション前に現金を回収させるためじゃないだろうか)、果たして支払いは可能なのか。70兆ドル救済資金の少なくない割合を使わざるを得ないだろうな。いずれにしても、これからワシントン・ミューチュアルやAIGのCDS清算があるし、10月中に大手金融がいくつか倒産しても全く不思議じゃない。14日の三菱UFJの動き次第でモルスタはアウトかもしれないし。(おそらく三菱UFJが損失をかぶることになるだろうが)とにかく、サブプライム問題とかって騒いでいたのが懐かしくなるくらいの、終わりの始まりだ。

GMがかなりヤバい。本社ビルの売却、抵当扱いでの借金、クライスラーとの合併など、もはやかろうじて生き残るために手段を選んでいない。GM・フォード・クライスラーのうち少なくとも1つはなくなりそうだ。フォードはマツダの売却を検討中。ロータリーはやはり日本の会社に戻って欲しいが、、、。自動車産業はトヨタもそうだけど、部品製造の下請け中小企業や、街づくりに影響が大きい。これからリストラなどで相当多くの人が生活できなくなるだろう。

REIT母体のリプラスが破産。日本は不動産業界がすでにヤバイ。金利ももうちょっと下がりそうだし、価格は暴落しているし、マンション買おうかなぁ:)基本的にこれからゲームのルールが変わるわけだし、新自由主義も終わる。僕みたいな人にとってはあくまでチャンスなんだよね。新自由主義は大嫌いだし、資本至上主義で自分だけが美味しい思いをした後に世界中に迷惑をかけ、数多くの自殺者とこれから多くの生活苦をしいられる人たちを生み出した奴らは許せないけれど。

世界はとりあえず崩壊を始めているけれど、今日は個人的にいいニュースがいくつかあった。体育の日だし。というわけでシャンパン買ってきて一人で乾杯。

ショパン:エチュード第12番ハ短調「革命」

by 中村紘子

2008.10.09

アメリカの対応が早い。まだリーマン破綻から1ヶ月経っていないわけだが、あらゆる手を打っている。まぁそれにしても破綻はさらに早いから皮肉なんだけど。しかしFRBによるCPの購入制度には驚いた。他の政策はそれほど効果が期待できないと思えるが、これは景気後退を食い止められる可能性がある。ただ、非常にリスキーだ。今の株価と景気を考えると、FRBはある程度不渡りになるCPを手にすることが避けられない。こうなると米国債とドルが本当に崩壊する可能性がある。

続々とCDS市場の対策が進んでいる。G7でも議論されることになるだろう。CDSも、要は倒産保険みたいなものなので、リスクヘッジとしては悪くない概念だ。ただ、結局それが投機対象、いや、ギャンブルとして使われてしまっていることに問題がある。結果的に企業に対する連帯保証人を複数受け入れているような状況だ。CDS市場は、今年少し下がって、しかし下がっても総額54兆ドル。つまり約5400兆円。アメリカの国家予算が3兆ドルなので、もはや誰も保障できないし、凄く簡単に連鎖倒産する。リーマン破綻でAIGが破綻すると、連鎖的にCDS市場がとんで世界が終わるのでAIGが救済されたわけだが、そもそも世界が終わるようなリスクを考慮してない(そもそも誰も保障できない)って段階で全くリスク管理ができていない。結局、流通するマネーには何かしらの実体としての裏付けが必要で、マネーがマネーから勝手に膨れ上がったから問題なわけだ。バブルはいずれ乖離しすぎたマネーと価値の差によってはじける。だからCDS市場は早急に実体に近づけなければならない。

だいたい損保だって赤字になることがあるわけだ。この程度のリスクやポートフォリオ管理ができない段階で、それは金融「工学」になっていない。だから金融工学が悪いというわけではなくて、基本的にギャンブルを仕掛けたヤツ(ゴールドマンサックスかな)がいて、それにのっかった学問をわかっていると勘違いした大バカもの多数のせいだというわけだ。

しっかし、世の中は「外資金融」というキーワードで高給イメージが沸くほど奴らは儲けていて、いざ失敗したとたん僕らの税金で奴らの尻拭いをしないといけないわけだ。さて、みなさんはそれでいいんでしょうか?もうじきいろいろ選挙がありますけれど、その辺も考慮してみてはいかがでしょうか。

Duel of the Fates

by John Williams

2008.10.08

さて、日経平均が950円下げて大わらわになっているみたいだけれど、、、みんなもうちょっと経済勉強しましょうよ、、、。今回の動きはアメリカの利下げが発端となっていて、株価が暴落しているのに円はしっかり高くなっていることを見れば、間違いなくキャリートレードの巻き戻しが一気に起きただけのことだろう。そういう意味では喜ばしい動きとすら言えるんじゃないだろうか。

解説すると、日本はバブル崩壊以来ほぼゼロ金利が続いていて、お金を借りるのは非常に安い。そして、他の国だと5~10%程度の金利がつく通貨は存在するので、まず円を大量に借り、さらにその円で他国の通貨を買えば、為替も追加して考慮すると大きな儲けになる。これがキャリートレード。この最初に借りる部分がレバレッジ効果にもなり、ハイリスクだがハイリターンな商品として成り立っているわけだ。FXっていうのがそれね。世界的に見ても円が超低金利だったので、キャリートレードでは円が積極的にターゲットになってきていたわけだが、そうすると常に円は(円を売って外貨を買うので)売られる対称になる。だからここ数年景気は回復してきているのに円安が続いていたわけだ。実際日本は体力がついてきているはずだし、本来の円は高いはずなのだ。

さて、そんな時に、アメリカの金融危機からはじまった円高で、今回さらに世界的に利下げがされるということになり、キャリートレードで儲からない、あるいは大損をする可能性がでてきた。そこで外貨から引き上げて円を買い戻す動きが急加速している。そのためには資金が必要で、どうせ株は暴落しているわけだし、資金を手元に戻すために株が売られているわけだ。こうして円高と株安が同時に起きることになる。日本の株式市場の海外投資家保有率は30%程度。日経平均はだいたい9月から15%くらい落ちているから、具体的な数字は今の保有率を知らないからわからないけど、今回結構な引き上げがあったことになる。おそらく年内はもうちょっと資金の引き上げが続いて、8000円代を割るくらいまでは落ちるんじゃないかと僕は思っている。

じゃあなんでこれがいいかと言うと、キャリートレードは円の借り入れがベースになっているので、下手をするとこれが不良債権化する可能性があるわけだ。サブプライムでの日本の銀行の損失は少なそうだけれど、キャリートレードの不渡りが出てき始めると、一気に日本の銀行も危機を迎えることになってしまうが、どうやら積極的に巻き戻しの動きがあるということはこの危機が避けられそうに思える。

石油資源に依存していたロシアのマーケットは原油価格の暴落で株価が20%落ちたし、アメリカも回復にはまだまだ通そうで、ヨーロッパと中国に至ってはまだこれからはじける。(アイスランドはロシアから融資を得ることが決まったが、まだまだ危機的で、ここがはじければヨーロッパは相当ヤバイ。)そうすると安全な通貨もマーケットも日本しか無い、という状況に遠からずなる。僕はこれが年始あたりじゃないかと思っているが、そうなると資金が世界中から日本市場に流れ込んでくる可能性もある。

円高で輸出業界が打撃を受けるという意見もあるが、それも見当違いじゃないだろうか。日本はそもそも加工貿易なので、原材料は輸入している。最近は原材料価格の高騰でそもそも苦戦していたわけだし、材料が安くなり、さらに円高になるということは、輸出価格が落ちても利益はむしろあがる可能性がある。それにこのご時世、為替ヘッジくらい大企業は買っているものだ。(ちなみに為替ヘッジも、デリバティブ金融商品だ。だから僕はデリバティブ自体が問題だとは思わない)

まぁとにかく、益々面白くなってきたってところだ:)

しかし、こういう時にアフガニスタン侵略資金2兆円を日本に要求するアメリカも、それにおそらくすぐに乗っかる植民地日本も、金属バットでぶん殴りたいくらいムカツク。

The Shock of the Lightning

by Oasis

2008.10.06

待ちに待ったOasisのニューアルバムが本日発売!

でもiTunesストアを調べても、ない、、、。ググってみると、どうも日本の販売はSONYらしい。はぁ、またかよ。というわけで、輸入版にリンク張っときました。間違ってもクソSONYからは買わないように。そもそも日本版って無駄に倍くらいするし。iTunesに曲出すようになったらクソ呼ばわりはやめてあげるし、商品もちゃんと買ってあげるよ>SONY

アルバムは結構いい出来。なんといっても表題曲はDefinitely Maybeの頃を彷彿とさせる感じで最高。いやー、待ってました:)

さて、アメリカの7000億ドルの救済措置が議院通過。これでとりあえず大銀行(特に結局ワコビアを逃したシティ)の破綻かそれに類するものは食い止められそうだし、さすがにアメリカは対応が早かったが、まずはこの法案、かなりヒドイ。なんとこの法案、下院に最初に蹴られた100ページから膨れ上がり、最終的に450ページにもなっている。追加された350ページは実に1100億ドルにものぼる「特別措置」だ。この特別措置の例を見てみると、
1. ボーイスカウトなどで使われる弓矢の税金(39¢/本)の撤廃。オレゴン州のRose City Archery社が約2億円儲かる。
2. モータースポーツ用レース場整備(7年分)。約100億円に相当。
3. プエルトリコやバージン諸島のラム酒にかかる税金の一部変換($13.50/ガロン)。約192億円に相当。
4. 出来自動車購入支援、約758億円。
5. アメリカ領サモアの開発、約33億円。
6. 地雷撤去チームの訓練費4億円。
7. 炭坑労働者の塵肺手当、約1300億円。
8. 羊毛生地輸入関税の据え置き。約148億円相当。
9. 映画やテレビ業界が不況で受ける影響の補填、478億円相当。
10. 1989年のアラスカ原油流出事故で被害を受けた漁師への保障、約49億円。
11. 連邦政府の土地での宿泊収入をあてにする過疎化が進む地方への補助金、約330億円。
12. 自転車通勤者への減税、約2億円。
13. 研究や実験を行うアメリカ内の企業への減税、約190億円。
まぁ他にも例を挙げればキリがないわけだが、なんだかもう滅茶苦茶。つまり、こうやって少しずつ地元に持って買える土産を与えることで反対議院を買収したわけだ。

しかし、70兆円という莫大な資金を市場に投入したとしても、問題は簡単には解決しないだろう。日本のバブル崩壊で投入された公的資金はだいたい50兆円程度。経済規模や、デリバティブ特有の損失確定の難しさからしても、おそらくサブプライムでのトータルな損失は日本程度で済むはずがない。そもそもこういった公的資金の投入は基本的に大企業、特に金融系の企業にしかいかないわけで、5年スパン程度で見た時に景気の減速と信用の崩壊による貸し渋りなどで、中小企業の大量倒産に至ることは日本のバブル崩壊で既にみてきたことだ。今後も今のように大量の資金を投入し続けられるほどアメリカも体力がない。というか、既に日本同様、借金だらけで立ち行けない。

既にドルもユーロも不安定になってきているが、そうなると次にくるのが国の崩壊だ。基本的にバブルもサブプライムも、土地や住宅ローン証券みたいな投機対象と、それらが上がり続けるという神話や根拠の無い格付けによって上がり続けたことに起因する。しかし、今はどうもそれが国債に移っているような危うさがある。誰も基本的に国が破産するとは思っていない。ただ、このまま行けば日本やアメリカの国債は返済不能になることは目に見えている。(特に日本の国債は9割自国民に売っているネズミ講で、未来の国民、つまり次の世代の国民から金を巻き上げているだけなので、逆ピラミッドになっている現在破綻は近い)

今回の救済措置も結局は国債発行で対処するわけだけだが、米国債は主に外国が買い手になっており、最近だとバブルで毎年二桁成長を続けていた中国が主な買い手だった。だが、その中国も株価と土地両方のバブルがはじけて急落しており、今回のリーマン破綻のような目に見える状態にはまだなっていないものの、遠からず傷が露呈するものと思われる。ここで米国債の買い手がつかなくなると、完全に世界大恐慌に落ちることになる。

さて、その状況を予見する上で参考になりそうなのがアイスランドだ。ドイツのメルケル首相による国民の預金保護宣言に続いて欧州各国が同様の宣言を出しているが、アイスランドも今日預金保護を宣言した。しかし、アイスランドはグリトニル銀行の破綻を受けて国有化したばかりだし、そもそもアイスランドクローナは今年に入ってから対ドル比で40%以上も大暴落していて、インフレも二桁、金利も二桁でさらに上昇中というかなりヤバイ状態。そもそも人口もたったの30万人しかいないため、このままだとアイスランドクローナは通貨危機に至る可能性もある。サブプライム関連で投入される予定/された金の合計はすでにスペインやカナダ(世界第8位と9位)のGNPを超えており、国家レベルでの破綻がこれから起きても何ら不思議ではない。

まぁ、そんなこんなでドルも100円を切りそうだし、ユーロは早くも136円(!)だし、特にウォンはものすごい勢いで暴落している。今年の年末(年明けはちょっとあがるかも)になったら旅行のチャンスですよ。ま、国がなくなったら意味ないけどね♪

成熟した資本主義が自ら至る崩壊。そして、資本主義を生み出した国民国家自体の危機。こんな歴史的瞬間を目の当たりにするとはなぁ。

I for You

by LUNA SEA

2008.10.01

横綱 朝青龍 アドバイジー達に何故か誕生日プレゼントしてもらった横綱 朝青龍を読了。まげを解いてポニーテールにしている写真で話題になったが、モンゴルでの写真はなかなか美麗。基本的に緩い現代的ヒロイズム調の視点から朝青龍を捉えようとしているという前提はあるにしても、インタビューで浮き彫りにされる朝青龍という人の人物像は、さすがグランドチャンピオンだと思わせるオーラがあって、一人の人間としてかっこいいと思う。基本的には写真集なので、ごくわずかな時間で読めるだけに、とりあえず彼の批判をする前に読んでみる価値は十分にあると思う。

"Judge not a man by his words, but by his actions" という格言がまさにその通りだと思うことが多い今日この頃なわけだけど、これまた何事にも言えるように、例えばそのwordsやactionsがマスコミみたいなクソ狭い操作された情報の上にあるものしか見えない場合は、そもそも前提が成立すらしないんだろうな。

米国下院議員の投票とかが面白くて夜更かしして中継を見てたりするくらい米国バブル崩壊のニュースは面白いわけだが、そういえば日本のメディアの報道はすごい少ない。なんだかなぁ。そういう仕事、やってて楽しいんだろうか。

早くももう10月だ。ますます時間がないけど、ちゃんと片付けないと。